FF14の蒐集品システムがどうして失敗なのかを考える。
2015年8月9日 FF14スクエアエニックスとはなんの関係もない一般人が、外部のインタビューなどから内部の事情を勝手に考えるコーナーの第3回。
今回は、蒼天のイシュガルドでクラフターに実装された蒐集品システムのゲームデザイン上の欠点とどうしてそうなったのかを考えてみる。
もともと2.0(新生エオルゼア)のクラフターシステムもバランスが取れていたとは、お世辞にもいえないけど、クラフターやっていた人なら「ビエルゴの祝福のタイミングで、最高品質が来たらHQを超える超HQ品ができる」と、一度は思ったに違いない。
もっとも、旧FF14でこれを実装したがために、無駄にインベントリを消費してしまった反省を踏まえて、この可能性はばっさりと切り捨てられて、どんな高品質のものができようともHQ品というくくりにされてしまいました。
最初に蒐集品システムが実装されると聞いたときに、真っ先に思い浮かんだのは、これでした。
「なるほど、どんだけ、高品質のものができるか、最高の運ゲーにトライしろということか?」
この着想でシステムを作ると以下のようになります。
HQに相当する品質を1HQとして、以後品質が1HQ分を超えるごとに、2HQ、3HQ、4HQとし、蒐集品価値は、貴重性を考慮してこの2乗の4倍、9倍、16倍と増えていく。
今の納品で、青貨、赤貨がもらえるシステムなら、1HQ品なら1基本ポイント、2HQ品なら4倍の基本ポイントがもらえる。
これで、例えば、レベルに応じて、以下の基本ポイントが設定されているとすれば、
0ポイント=Lv50星なし以下
1ポイント=Lv50星1、Lv51からLv54
2ポイント=Lv50星2&3、Lv55からLv56
3ポイント=Lv57
4ポイント=Lv58
5ポイント=Lv59
8ポイント=Lv60
10ポイント=Lv60星1
16ポイント=Lv60星2
本当は、上限を設定したくないけど、マイスタースキルと製図を組み合わせると、特に低レベルで無限に品質を上げられそうなので、とりあえず5HQ相当を上限にしておく。(25倍基本ポイント)
また蒐集品なので、日替わりはなしで、常に固定。(蒐集なのに日替わりで品揃えが変わることに違和感を感じなかったんだろうか)
これなら、低レベルの品物の超高品質(4HQや5HQ相当)を狙うか、Lv60の高品質(2HQ)を狙うか、ユーザー側に選択権が生まれる。最悪Lv60のHQ品相当を納品し続けることで、現状と同じ効率は担保される。
また、普通に製作している最中にビエルゴの祝福に最高品質が来たので、あわてて蒐集品にするというイベントも生まれる。
こんなの、私が今、ちょっと考えただけでも思いつくのに、現在のシステムは、こう。
蒐集品の品質上限は、現状のHQ相当です。HQの半分程度でも蒐集品として、認められます。
品質上限の蒐集品と、最低限の蒐集品を納品した際に得られる青貨、赤貨の差は2割程度です。(最低が10、最高が12)
上で書いたように納品する蒐集品の品揃えは、日替わりです。
で、どうなるかというと、
マロングラッセ(青貨)、モリーユサラダ(赤貨)を一定時間作り続けるだけになるんですね。
なぜかといえば、何を納品しても得られる青貨、赤貨の数は変わらないとすれば、それを作るコストが最小のものを選ぶのは、あたりまえの話で、今のレシピでは、この2つのレシピが、ずば抜けて安く、そして作りやすいからなんです(キマイラフェルトシリーズHQで禁断がいらない程度)。
だから、他に沢山の蒐集品のリストがあるのに、レベル上げで一部が使われるぐらいで、他のは、なくても変わらないことになっています。
システム屋としては、作ったのに使われないこと以上に悲しいことはないので、この現状には、修正が入ると思いますが(8/5に斜めの修正が入りました。)
どうして、私が考えたシステムになってないのか、その理由を考えて見ましょう。
考えられる仮説は2つあります。
1.サーバー側の制限
2.マーケティングチームの要望
1から説明すると、HQ単位で貰えるスクリップを切り捨てたとしても、1つの蒐集品アイテムについて、5つの選択肢が生まれます。もし切り捨てなかったとしたら、サーバー側で毎回何個貰えるか計算する必要があります。現状、サーバー側のリソースは厳しいと思っているので、工数的にも、サーバーリソース的にも、この対応が重く(他のイシュガルドの変更が優先されて)実現できずに、お蔵入りした可能性があります。
2は、もっと直接的に、スクエニのマーケティングチームから、仕様が難しい過ぎるから簡単にして欲しいという横槍が入った可能性も考えられます。おそらく、マーケティングチームの権限を担保するために、1つの製品に対して、1つだけ仕様の変更を求めることができる見たいな取り決めがあって、現状のユーザーの80%は、HQアイテムすら満足に作成できないとかのマーケティングデータを持ち出して、修正を迫ったと思います。
そんなところより、マイスターシステムのスキルの分かり難さとか、ギャザラーのエオルゼア時間拘束システムとか、直したほうがいいところは、他にもいっぱいあったのに、蒐集品だけめちゃくちゃ簡単になっているのは、こう考えると納得できます。
残念ながら、8/5の修正は、獲得できるスクリップの数を変更しただけなので、今度はバーチフィッシングロッドがお勧めになっただけで、遊び方そのものの変化はありません。
ユーザーが側に選択肢を用意するということがどういうことなのかわかってないのかもしれません。
例えば、毎日5時に納品が多かったアイテムの獲得スクリップの数が下がり、納品が少なかったアイテムの数が上がるシステムを実装すれば、スタートダッシュを別にして、最終的には、コストに見合った獲得枚数に落ち着くことでしょう。
まあ、ギャザラークラフターのデザイン担当が無能っていうのが、実際には一番ありそうですけどね。
今回は、蒼天のイシュガルドでクラフターに実装された蒐集品システムのゲームデザイン上の欠点とどうしてそうなったのかを考えてみる。
もともと2.0(新生エオルゼア)のクラフターシステムもバランスが取れていたとは、お世辞にもいえないけど、クラフターやっていた人なら「ビエルゴの祝福のタイミングで、最高品質が来たらHQを超える超HQ品ができる」と、一度は思ったに違いない。
もっとも、旧FF14でこれを実装したがために、無駄にインベントリを消費してしまった反省を踏まえて、この可能性はばっさりと切り捨てられて、どんな高品質のものができようともHQ品というくくりにされてしまいました。
最初に蒐集品システムが実装されると聞いたときに、真っ先に思い浮かんだのは、これでした。
「なるほど、どんだけ、高品質のものができるか、最高の運ゲーにトライしろということか?」
この着想でシステムを作ると以下のようになります。
HQに相当する品質を1HQとして、以後品質が1HQ分を超えるごとに、2HQ、3HQ、4HQとし、蒐集品価値は、貴重性を考慮してこの2乗の4倍、9倍、16倍と増えていく。
今の納品で、青貨、赤貨がもらえるシステムなら、1HQ品なら1基本ポイント、2HQ品なら4倍の基本ポイントがもらえる。
これで、例えば、レベルに応じて、以下の基本ポイントが設定されているとすれば、
0ポイント=Lv50星なし以下
1ポイント=Lv50星1、Lv51からLv54
2ポイント=Lv50星2&3、Lv55からLv56
3ポイント=Lv57
4ポイント=Lv58
5ポイント=Lv59
8ポイント=Lv60
10ポイント=Lv60星1
16ポイント=Lv60星2
本当は、上限を設定したくないけど、マイスタースキルと製図を組み合わせると、特に低レベルで無限に品質を上げられそうなので、とりあえず5HQ相当を上限にしておく。(25倍基本ポイント)
また蒐集品なので、日替わりはなしで、常に固定。(蒐集なのに日替わりで品揃えが変わることに違和感を感じなかったんだろうか)
これなら、低レベルの品物の超高品質(4HQや5HQ相当)を狙うか、Lv60の高品質(2HQ)を狙うか、ユーザー側に選択権が生まれる。最悪Lv60のHQ品相当を納品し続けることで、現状と同じ効率は担保される。
また、普通に製作している最中にビエルゴの祝福に最高品質が来たので、あわてて蒐集品にするというイベントも生まれる。
こんなの、私が今、ちょっと考えただけでも思いつくのに、現在のシステムは、こう。
蒐集品の品質上限は、現状のHQ相当です。HQの半分程度でも蒐集品として、認められます。
品質上限の蒐集品と、最低限の蒐集品を納品した際に得られる青貨、赤貨の差は2割程度です。(最低が10、最高が12)
上で書いたように納品する蒐集品の品揃えは、日替わりです。
で、どうなるかというと、
マロングラッセ(青貨)、モリーユサラダ(赤貨)を一定時間作り続けるだけになるんですね。
なぜかといえば、何を納品しても得られる青貨、赤貨の数は変わらないとすれば、それを作るコストが最小のものを選ぶのは、あたりまえの話で、今のレシピでは、この2つのレシピが、ずば抜けて安く、そして作りやすいからなんです(キマイラフェルトシリーズHQで禁断がいらない程度)。
だから、他に沢山の蒐集品のリストがあるのに、レベル上げで一部が使われるぐらいで、他のは、なくても変わらないことになっています。
システム屋としては、作ったのに使われないこと以上に悲しいことはないので、この現状には、修正が入ると思いますが(8/5に斜めの修正が入りました。)
どうして、私が考えたシステムになってないのか、その理由を考えて見ましょう。
考えられる仮説は2つあります。
1.サーバー側の制限
2.マーケティングチームの要望
1から説明すると、HQ単位で貰えるスクリップを切り捨てたとしても、1つの蒐集品アイテムについて、5つの選択肢が生まれます。もし切り捨てなかったとしたら、サーバー側で毎回何個貰えるか計算する必要があります。現状、サーバー側のリソースは厳しいと思っているので、工数的にも、サーバーリソース的にも、この対応が重く(他のイシュガルドの変更が優先されて)実現できずに、お蔵入りした可能性があります。
2は、もっと直接的に、スクエニのマーケティングチームから、仕様が難しい過ぎるから簡単にして欲しいという横槍が入った可能性も考えられます。おそらく、マーケティングチームの権限を担保するために、1つの製品に対して、1つだけ仕様の変更を求めることができる見たいな取り決めがあって、現状のユーザーの80%は、HQアイテムすら満足に作成できないとかのマーケティングデータを持ち出して、修正を迫ったと思います。
そんなところより、マイスターシステムのスキルの分かり難さとか、ギャザラーのエオルゼア時間拘束システムとか、直したほうがいいところは、他にもいっぱいあったのに、蒐集品だけめちゃくちゃ簡単になっているのは、こう考えると納得できます。
残念ながら、8/5の修正は、獲得できるスクリップの数を変更しただけなので、今度はバーチフィッシングロッドがお勧めになっただけで、遊び方そのものの変化はありません。
ユーザーが側に選択肢を用意するということがどういうことなのかわかってないのかもしれません。
例えば、毎日5時に納品が多かったアイテムの獲得スクリップの数が下がり、納品が少なかったアイテムの数が上がるシステムを実装すれば、スタートダッシュを別にして、最終的には、コストに見合った獲得枚数に落ち着くことでしょう。
まあ、ギャザラークラフターのデザイン担当が無能っていうのが、実際には一番ありそうですけどね。
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